【制御棒の点検に関する中部電力への申入れ 2006/1/23】

→制御棒の照射誘起型SCC問題2(2006/3/21)へ


 

 先週、定期検査中の東京電力福島第一原発6号機においてハフニウム板型制御棒9本にひび割れが見つかりました。
(東京電力「検査中の福島第一原子力発電所6号機で発見された制御棒のひびについて」)
http://www.tepco.co.jp/cc/press/06011903-j.html

 これを受けて原子力安全・保安院は、同型の原子炉をもつ事業者に対し、同型の制御棒について緊急に点検をするよう指示しました。

(原子力安全・保安院「東京電力株式会社福島第一原子力発電所第6号機の制御棒のひび等に関する対応について」
http://www.meti.go.jp/press/20060119004/20060119004.html

http://www.meti.go.jp/press/20060119004/hibiware-set.pdf

 中部電力も保安院の指示に従い、当該部分を点検することになりました。
 現在点検停止中の浜岡1,2,5号機については、今停止中に外観検査も含めて行うことになっています。
 ところが、運転中の3,4号機については、停止点検することなく、19日に部分的な(4%程度の)動作確認、23日〜24日にかけて全引き抜き、全挿入の動作確認を行っただけで、運転を継続しようとしています。ひび割れの有無について調べる外観検査については、次の定期点検で検査する予定だそうです。

http://www.chuden.co.jp/torikumi/atom/hamaoka/index.html
http://www.chuden.co.jp/torikumi/atom/hamaoka/detail/282/data/180123topics.pdf

 これに対して、1月23日「核のごみキャンペーン・中部」は、中部電力(株)に対して以下のような申入れを提出しました。

2006年1月23日

中部電力株式会社
 代表取締役 川口 文夫 殿

核のごみキャンペーン・中部
連絡先:安楽 知子
名古屋市千種区○○○○
tel&fax 050-XXXX-XXXX

浜岡原子力発電所3、4号機を即時停止し、
制御棒の点検を求める申し入れ書

 原子力安全・保安院は19日、定期点検中の東京電力福島第一原発6号機のハフニウム板型制御棒9体において欠損やひび割れが発見されたことを受け、沸騰水型原子力発電所を所有する事業者に対し同型制御棒の緊急点検を指示しました。それに対し貴社は、浜岡原発の停止中の1,2,5号機については停止期間中に検査を行うとしましたが、現在運転中の浜岡3号機、4号機については、19日に一部動作試験を行い、本日〜24日にかけて全挿入、全引き抜き試験を行うのみで、外観検査は直近の定期検査までは行わないと発表しています。
 私たちは、東海地震がいつおきても不思議ではないと言われる中で、その震源域の直上で原子力発電所が稼動されていることそのものにも大きな不安を覚えるものです。今回、福島原発で新たに見つかった制御棒の多数のひび割れは、原発の安全停止に直接関わる装置でありながらその劣化が今まで見過ごされて来たことも含めて、原発の安全管理への不信感を更に増大させることになりました。
 原子力安全・保安院からの指示は、全国の沸騰水型原発に対し一律に出されたものであって、運転中の原子炉の外観検査を即時に求めるものではありません。しかし、こと浜岡原発においては、いつ何時強い地震でスクラムが必要となるか分からない状況の中で運転されています。地震で燃料そのものも大きく揺れる中を、通常とは比較にならないほどの速さで制御棒を挿入しなければならないのですから、それだけ制御棒には過酷な条件が加わることになります。今回の福島のケースでは欠損部すらあり、今後回収すると発表されています。動作試験だけでは、もし欠損があっても確認できない可能性もあり、欠損部の位置によっては制御棒の挿入を邪魔したり、炉心を損傷することもありえます。
 これらのことから、運転中の浜岡3、4号機においては、動作試験だけでなく、いますぐ原子炉を停止して、ハフニウム板型をはじめとする全制御棒の、特にステンレス部の目視点検を行う必要があると考えます。住民、市民の不安を払拭させるためにも、早急に制御棒に異常がないことを確認していただくよう要請いたします。

  以 上