2005年の株主総会

2004年(第80期)

2002年(第78期)

2001年(第77期)

2000年(第76期)

2003年脱原発 株主提案

(第79期 2002年4月〜2003年3月末)

2003年の事前質問項目
2003年の会社側一括回答

 <第7号議案> 第79期利益処分案承認の件
  
◆提案の内容

    取締役と監査役の役員賞与金を半額とする。

 【提案の理由】

 当社は、不況により売上が伸びなやみ、7千億円以上あった設備投資額は半分以下に削減された。これにより経営破綻したり、人員削減に追い込まれた取引先もある。
当社の社員も、96年には2万1千人であったが、現在は1万8千人となり、きびしい人員削減策がとられている。
さらに、一昨年の浜岡原発1号機の水素爆発事故に始まり、2号機は運転再開直後の水漏れ事故があり、3号機は「ひび割れ隠し」が明らかとなり、4号機は67ヶ所ものひび割れが見つかった。これらのことは当社の信頼を失墜させ、利益を損なった。
このように当社はきわめて厳しい経営環境にあるにもかかわらず、役員賞与金は10年あまり1億4千万円で、変化は見られない。これでは痛みを他に押しつけただけであるといわざるをえない。
役員賞与を半額とすることを提案する。


 <第8号議案> 定款一部変更の件
  
◆ 提案の内容 以下の章を新設する。

 第7章 エネルギーシフト(電源構成の変更

  第42条 当社は、小規模分散型電源中心の電源構成へのエネルギーシフトを進める。
      (2) 前項の目的を達成するために市民事業と積極的に連携する。

 【提案の理由】

 環境問題は、21世紀の人類最大の課題の一つです。大規模な環境破壊のほとんどは直接間接にエネルギーの生産と消費に関連しており、エネルギー事業者は、環境問題にとくに敏感でなければなりません。
当社は、放射能を生み出す原子力発電、二酸化炭素を大量に発生させる火力発電という環境に悪影響をもたらす電源が中心です。これらの発電方法が、将来、利用不能あるいは大幅縮小を余儀なくされることは明白です。
また、コジェネ(電熱併給)が普及すれば、コジェネに不向きなこれら大規模電源は、コスト面でも決定的に不利になります。
これらの電源にこだわり続ければ、エネルギー自由化の荒波のなかで当社の存続そのものが危うくなります。自然エネルギーを含む小規模・地域分散型電源中心へのエネルギーシフトは、避けることができません。小規模・地域分散型電源の普及には時間が必要です。いますぐ全力で取り組む必要があります。

 <第9号議案> 定款一部変更の件
  ◆ 提案の内容 以下の章を新設する

 第8章 使用済み核燃料の再処理

  第43条 使用済み核燃料の再処理事業から撤退し、今後使用済み核燃料の青森県六ヶ所村
     への搬出を一切行わない。

 【提案の理由】

 昨年、福島県と新潟県はプルサーマルの事前了解を撤回し、1月には高速増殖炉「もんじゅ」についても、名古屋高裁判決で設置許可が無効とされた。核燃料サイクルの破綻は、更に明確になり再処理を行う理由は消滅した。
 プルトニウムの利用は原子力発電の発電コストを押し上げ、電力自由化競争においても不利である。国は04年末をめどに原子力への優遇策を検討することになってはいるものの、将来にわたり国から十分な支援が受けられる保証はない。我が社としては、これ以上不良債権に等しい使途のないプルトニウムを増やすことは避けなければならない。
 また、再処理工場による環境汚染の実態も近年次々と明かになっている。青森県六ヶ所村の再処理工場では、排水中の放射能は沖合いに拡散せず、太平洋岸に沿って流れ、申請書で想定された以上に、豊かな三陸沖の漁場等を汚染する可能性も指摘されている。環境を重視する我が社は、この事業から撤退すべきである。

 <第10号議案> 定款一部変更の件
  ◆ 提案の内容 以下の章を新設する。

 第9章 安全の最優先

  第44条 信頼できる検査方法が確立しない限り、原発の運転を停止する。

 【提案の理由】

 昨年来明らかになった一連の「原発トラブル隠し」をきっかけに、浜岡原発をはじめとする沸騰水型原発が深刻な材質上の欠陥を抱えていることが表面化した。
応力腐食割れに強いとされ、比較的新しい原子炉の重要配管や炉内構造物に使用されているステンレス鋼でもひび割れが多発していたのである。材質を過信したあまり、溶接部の残留応力除去工程を省いたことが直接的原因と推測されている。
さらに、現在用いられている超音波検査ではひび割れの状況が正しく検出できないという、検査方法の不備も明らかになった。当該部分を切り出して実測してみたら、ひび割れの深さは超音波検査による測定値の37倍だったという例まである(東北電力女川1号機)。
測定値が信頼できなければ、ひび割れを正確に把握することは不可能であり、原子炉の健全性を保証することはできない。信頼できる新しい検査方法が確立されるまで全ての原発の運転を停止すべきである。

 <第11号議案> 定款一部変更の件
  ◆提案の内容 以下の章を新設する。

 第10章 安全性の確保

  第45条 東海地震が過ぎ去るまで、浜岡原子力発電所1〜4号機の運転を停止する。

 【提案の理由】

 「浜岡原子力発電所の設計・建設・運転は、考え得る最大級の地震が発生しても安全が保たれるよう細心の注意を払って取り組んでおり、国による厳重な審査・監督を受け安全確保に万全を期しております」と述べている(株主提案に対する取締役会の意見)。
 しかしながら、この意見は間違いであることが、証明された。
 中央防災会議の想定震源モデルによる計算では、東海地震による浜岡原発の基盤の揺れが耐震設計の基準地震動を超えることが判った。
 さらに、この震源モデルでは、特に強い地震波が発生する固着域を浜岡原発から遠く離れた位置に想定しているが、その位置を正確に予測することはできず、少しでも固着域が近くにあれば、もっと大きな地震動に襲われることになるからである。
 そのうえ、同時に活動する枝分かれ断層による揺れも加わる。
 東海地震による揺れは耐震設計を大きく超える恐れが極めて大きいことが明らかになった以上、運転は停止すべきである。

 <第12号議案> 定款一部変更の件
  ◆提案の内容 以下の章を新設する。

 第11章 安全性への実証

  第46条 浜岡原子力発電所は、耐震性を実測するための実験炉とする。

 【提案の理由】

 運転停止後の浜岡原発全4機は以下のように有効利用を図る。
 東海地震の地震波が各原発プラントに与える影響を観測するためのセンサーを備えつけ、東海地震が現実に起きた際にデータ採取を行う態勢を整えておく。
 なお危険防止のため、核燃料等は取り除いておく。こうすることにより、リスクを伴わず実証データを採取することができる。
これまでの多度津工学試験所での振動実験は、新品の部分的な縮小模型を単純に揺らしただけにすぎず、実機全体の震動を検証することは不可能であった。4タイプある原子炉の実際の振動を計測することで、システム全体の複雑な揺れを把握でき、さらに経時変化の違いも明瞭にできる。
 東海地震のように規則性の高い地震においては、このような計画的計測が可能であり、次の地震災害を、原発に限らず未然に防止する意味で、そのデータの価値は図りしれない。


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