定款一部変更の件
第7章 原子力発電からの撤退、及び放射性廃棄物の管理の実行
(中電により書き換えられたタイトルは「原子力発電、および、再処理事業からの撤退」)
第42条 本会社は原子力発電から撤退する。また、再処理を行わない。
【提案理由】
原子力発電が他の発電方法に比べて経済的に劣り、経営上の負担になることは今や明白です。また、一度発生すれば壊滅的な影響を与えるその事故の性格から、社会的に受容されがたいものです。
核燃料サイクルによるプルトニウム利用計画も挫折し、再処理してプルトニウムを取り出しても、使い道がなくなりました。また、プルトニウムを普通の原発で燃やすプルサーマルは、安全性に疑問があるのみならず、経済性をさらに悪化させることになります。
原子力開発は誤算の連続でした。今、原発推進の最後の理由としてCO2 削減が主張されていますが、実は原子力発電がCO2削減に貢献するという責任ある数字も示されたことはないのです。
何の確たる根拠もなく進められる原子力発電は中止すべきです。
<第4号議案>
第8章 (中電により提示されたタイトルは「発生者責任」)
第43条 本会社が生み出した放射性廃棄物は、発生者責任の原則にもとづき、自社で管理・保管を行う。
【提案理由】 高レベル放射性廃棄物の地中処分のための法案の成立されようとしています。今年10月にはこの処分を行う実施主体が設立がされる見通しです。
当社は、自ら発生させた高レベル核廃棄物の処分をこの認可法人に委託し、その費用を電気料金に上乗せして拠出すれば、その後の見込み違いから生じる問題に対しては何ら責任を問われないことになります。
企業の活動内容の適切さを自らが検証するためには、発生者責任の原則を徹底することが必要です。
特に高レベル核廃棄物は数万年以上の毒性をもち、扱いを誤れば環境に与える影響も甚大なため、その発生源者が最後まで責任を全うできないならば、排出を止めていくのが健全な経済活動です。
そうした観点から、先年の定款変更で可能となった事業内容の拡張により、本会社自らこの核廃棄物を管理・保管することを提案します。
<第5号議案>
第9章 環境負荷低減に向けたエネルギー計画の策定
第44条 本会社は、発電による環境負荷を可能な限り低減するための、エネルギー計画を策定する。
【提案理由】
本会社は、発電部門を担う企業として、持続可能な社会への転換に多大な責任を負っていす。その責任を果たすためには、従来のように原子力に固執したCO2対策ではなく、より総合的で一貫した環境負荷低減のためのエネルギー計画が必要です。
具体的には、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの導入促進のため、希望する人の電力料金に数%の上乗せをする「グリーン電力料金制度」を取り入れたり、欧米で行われているような本格的なDSM(ディマンド・サイド・マネジメント=需要抑制政策)の実施や電気の適正利用のためのプログラムを作ります。
この計画は、優先的に経営に反映され、毎年具体的な目標を定め、達成状況を検証します。こうすることで、着実に環境負荷の低減に取り組んでいくことが可能になります。
<第6号議案>
第10章 社会的合意
第45条 本会社は、社会的合意のない事業は行わない。
2 社会的合意のない事業にたいして出資、融資、寄付ならびに従業員の派遣等の協力を行わない。
【提案理由】
住民の意思に反して推進された芦浜原発計画は挫折しました。住民の意思に反する事業は、けっきょく実行することができず、会社の評価を低め、経済的損失をもたらすだけであることが判明しました。
また本会社は、徳山ダム、愛知万博、中部新国際空港などの事業にも出資や協力を行っています。これらの事業は、環境破壊、自治体財政の圧迫などの点できびしい批判にさらされています。
ほぼ完全な地域独占企業としての本会社には、本来すべての需要家の意見に耳を傾ける義務があります。この地域に住む者は本会社と契約する(電気を使う)しかないからです。
人びとの価値観が多様化した今日、本会社が需要家(地域住民)のなかに明らかな賛否両論がある事業に関与することは慎まねばなりません。
以上の2つの理由で、社会的合意のない事業の実行あるいはそれへの関与を禁止することを提案します。
<第7号議案>
第11章 安全性の確保
第46条 安全性を確保できない発電設備の即時停止
【提案理由】
浜岡原発のある駿河湾一帯は、大規模地震が発生する確率の高い場所です。
当社の取締役会は、「考え得る最大級の地震が起きても、安全が保たれるように設計・建設されていると主張しています。これまでの原発の耐震設計は、地震のエネルギーを示すマグニチュードだけを安全設計の指針としています。しかし、阪神大震災や台湾大地震で、地震の破壊力の大きさは、マグニチュードだけではなく、地震波の周期にも影響されることが判明しました。
この結果、当社の取締役会の主張は根拠がなくなりました。茨城県東海村のJCOの事故では、わずか1ミリグラムの核反応で、大きな被害が発生しました。大規模地震による原発震災では、原子炉および周辺機器に同時多発的に障害が発生し、JCO事故の何千倍、何万倍の被害を発生させる可能性があります。
安全性が確立されていない発電設備は即時停止することを提案します。
<第8号議案>
第4章 第17条(取締役の員数)を以下のとおり改正する。
現行 本会社に取締役32人以内を置く。
改正案 本会社に取締役10人以内を置く。
【提案理由】
三重県知事の意見表明を受けて、当社は37年間膠着状態であった芦浜原発計画を断念しました。その結果、当社の株価は値上がりをし、原発断念は経営上正しい判断であることが、証明されたといえます。
しかし、当社の取締役は、これまでこの状況を認識できず、37年間もの長期にわたり計画推進をしてきてしまいました。そのことにより当社に多大な損失を与えたのです。また、この間の強引な立地活動は、地元の地域破壊を引き起こし、当社の社会的評価をいちじるしく低下させました(地元住民に対して早急に謝罪することが必要です)。
機敏かつ柔軟な経営判断ができなかったことが、今回の失策の1つの原因であると考えられます。32名もの取締役がいては、それは不可能です。そこで、取締役会のスリム化を提案する次第です。