土岐市 放射性廃棄物の持ち込み禁止条例

報じる新聞各紙

【岐阜新聞 1999/3/9】

放射性廃棄物 処分場建設を拒否

   土岐市議が条例提出へ

 九日再開される土岐市議会定例会に、市内への放射性廃棄物の持ち込みや最終処分場建設などを拒否することを定めた「市放射性廃棄物等に関する条例」制定案が議員提案される見込みになった。条例案は関係施設への立ち入り調査や操業停止を盛り込み、踏み込んだ内容となっている。

 条例案を提出するのは、超党派の市議ら。市議会には二日、放射性廃棄物の持ち込み禁止の字句を挿入した「市生活環境保全に関する条例」改正案が執行部から提案されているが、提案議員らは「土岐市周辺が高レベル放射性廃棄物処分地になるのではないか、との住民の不安が取り除かれていない。安全、安心に向けた具体的な内容を提案すべきだ」としている。

 条例案の内容は、放射性廃棄物を原子力発電所から発生する使用済み燃料や、研究施設などから発生するもの−と定義。市内への持ち込みや、最終処分場、関連施設の建設拒否を明確にしており、疑いのある場合は関係施設への立ち入り調査、違反した場合には事業所や研究施設の操業停止を求めることも定めている。

 条例案の可決には十三人の賛成が必要。

【朝日新聞 岐阜版第二社会面 1999/3/9】

放射性廃棄物持ち込み禁止の条例案

土岐市、議員提案へ

 岐阜県土岐市の三月市議会に九日、放射性廃棄物を市内に持ち込むことを禁じる条例案が議員提案される。市内にある核燃料サイクル開発機構東濃地科学センターが進める地層科学研究が、高レベル放射性廃棄物処分場につながるのではないかという市民の不安を取り除く狙いだ。市側も条例改正案を提案しているが、議員提案の条例案では違反すれば操業の即刻停止を求める権限も規定するなど、厳しい内容になっている。

 この条例案は「土岐市放射性廃棄物等に関する条例」。放射性廃棄物を「原子力発電所の使用済み燃料や原子力施設及び研究施設等から発生する放射性廃棄物」と定義し、放射性廃棄物などの最終処分場それに関するすべての施設の建設拒否と、市内への放射性廃棄物の持ち込み禁止を明記した。

 その上で、持ち込みに疑念が出た場合は(1)関係施設に報告を求め、立ち入り調査する (2)条例違反には、操業の即刻停止を求めることができる、との権限を市が持つことを定めている。

 放射性廃棄物持ち込み禁止条例は、ウラン鉱がある人形峠に近い岡山県湯原町が一九九一年に制定した。

【中日新聞 東濃版13面】

放射性廃棄物 持ち込み拒否

 岐阜 土岐市議会で提案へ

 岐阜県土岐市とその周辺での核関連研究施設に絡み、放射性廃棄物の持ち込みを拒否する「土岐市放射性廃棄物等に関する条例案」が、九日の同市議会に議員提案される見込みとなった。八年前に制定された岡山県湯原町の国内唯一の同種の条例に比べ「条例に反した研究施設などに対し、停止を求めることができる」との項目を加えたのが特徴。

 条例案は、放射性廃棄物の市域内への持ち込み、放射性廃棄物の最終処分場とそれに関する施設の設置を拒否しているほか、疑念が生じた際には施設への立ち入り調査ができ、条例に反した施設の操業停止などを求める権限を打ち出している。

 土岐市内では、核燃料サイクル開発機構(核燃)東濃地科学センターが、高レベル放射性廃棄物の処分のための地層研究をしている。また、文部省核融合科学研究所が、放射性廃棄物(ママ)のトリチウムがごく微量に発生する実験計画を持っている。このため、住民の一部に根強い不安感がある。

 市側は既に、議会に放射性廃棄物の拒否項目を加えた市生活環境保全条例の一部改正案を提案しているが、一部の議員は「住民の不安をなくすために、十分な条例を」と独自に議員提案することを決めた。

【読売新聞 岐阜県版 1999/3/9】

「もっと厳しく」と議員提案

 土岐市放射性廃棄物条例

   立ち入り調査権など盛り込む

 土岐市の核燃料サイクル開発機構東濃地科学センターの地質調査計画問題などで、同市議会の議員十人が、きょう九日に再開する定例会に「市放射性廃棄物に関する条例案」を議員提案する。同定例会には、すでに市側から「市生活環境保全に関する条例」に、新たに「放射性廃棄物の持ち込みの禁止」を盛り込む条例の一部改正案が提案されており、議会は揺れそうだ。

 市側の一部改正案は、市が十九九七年十二月、放射性廃棄物の持ち込みや不法投棄などの防止を定めた「環境保全都市宣言」を採択したことから、宣言に合わせて、定例会初日の二日に提案した。

 一方、議員提案の賛成者は、二十五人の議員のうちの十人。「放射性廃棄物問題は、現条例に追加事項で盛り込むような手ぬるいものでは安心できない。もっと明確にする必要がある。」としている。

 六条からなる条例案には、「立ち入り調査や操業の即時停止を求めることができる権限」(第五条)などを盛り込んでいるのが特徴。

 両議案は二十三日の本会議最終日に採決の見通し。


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