浜岡原発1号炉の事故と故障に関する質問と要望 (2001/12/3付)

中部電力からの部分回答(文書)
>1/30の中部電力からの回答(口頭)

1.11/14(1回目の交渉の日)に渡された事故の経過表に関して;

a)17:02、3つの事柄を書いているが、秒の単位まで知りたい。(>回答)

b)17:02、高圧注入系ポンプ自動隔離の信号は何か。
 また、「概略図」でどの弁がいつ閉となったのか。複数の場合はどのような順序で閉じたか。(>回答)

c)当該の破断状況が把握できたのはいつか。また、どのようにしてそれが分かったのか。(>回答)

d)17:02から17:25までに何らかのプラント操作を行ったか。
 また何らかのプラント作動はあったか。その内容は何か。(>回答)

e)17:02から17:25、「運転上の制限逸脱」と判断した内容は何か。(>回答)

f)17:25,「逸脱と判断」から18:15「プラント停止を決定」まで50分かかっている。
 どんなことが検討されたのか。(>回答)

g)新聞では配管破断の地元連絡は21時過ぎとあるが、17:35〜44の「5町通報連絡」の
 内容は何か。(>回答)

h)11/9 15:30頃「滴下発見」とあるが、発見にかかる経緯は?
 また、夏以降の露天計の変化のことが考慮されて、点検したという事情はなかったのか。(>回答)

i)発見から21:01の県、5町に通報連絡は遅すぎないか(11/17の事故の後なのだから
 なおさら)(>回答)

2.今回の破断で一次系から漏れた蒸気の量はどれぐらいか。(→回答)

3.破断の様子を写真や映像で見ると、大きな圧力で破裂したように見える。事故前後の一次
 系の圧力の連続記録に変化は見られないか。(データを提示されたい。)

4.圧力容器上部の構造物(汽水分離器、蒸気乾燥機など)に破損変形、衝撃痕など何らかの
 変化はなかったのか。(>回答)

5.その他の場所(大体圧力バウンダリ系統)で圧力、温度、形状変化は見られないか。

6.93年の定検で今回の破断部分を設計変更したというが、変更前と変更後の設計図(寸法入
 り、上流は高圧注入タービン配管との分岐まで、下流は余熱除去系熱交換器まで)と見取図
(範囲は上と同じ。水平、垂直の位置関係がわかるもの。)を提示されたい。(→回答)

7.破断両面の鮮明な写真とスケッチを提示されたい。(→回答)

8.93年の設計変更では国への申請が行われているはずだが、確認を求める。また、その際提
 出されたすべての書類を提示されたい。(→回答)

9.前項目で提出される書類に記載があると思うが、設計変更の理由は、@IMV-1308B弁(当
 該弁という)からの蒸気漏れを防ぐ。 A当該弁、機器にかかる温度勾配を少なくする。
 B弁の動きをスムースにする。 C熱膨張を構造上から吸収する。-----以上でよいか。(→回答)

10.当該弁の見取図を示されたい。(→回答)

11.当該弁下流部は、11/14に示された鳥瞰図のどの部分まで水が入っていたのか。
 また、当該弁の下流配管に2ヶ所構造物があるが、これは何か。(見取図では廃止された弁機
 構にも見えるが、そうであればどうして廃止したか。)(>回答)

12.当該弁の上流、下流部を含め、水がたまった状態での各部の温度(上流、下流の弁直近の
 温度。上流部の蒸気接触面での水、蒸気それぞれの温度。下流部の湛水部の温度分布)、環境
 温度を示されたい。(→回答)

13.当該弁上流の水・蒸気接触面の位置的平衡(接触面の水側あるいは蒸気側への移動)状況
はどうだったか。移動があったとすれば、その大きな要因は(ex.季節要因etc.)小さな要因
 など見解を知りたい。また、移動がありうることを事前に承知していたか。知っていたとす
 れば、安全評価の面でどのように考えたか。(>回答)

14.このような配管では、一般に水を抜くことが常識とされているようだが、どうして逆のこ
 とをやったのか。(質問の9と関連)常識をあえて無視する(常識を知らぬとは考えられない)
 ことについて、安全評価の点でどう考えたか。或いは、水を溜めつつ、それをカバーする何
 らかの手段を講じたのか。(→回答)

15.この配管は告示(第501号、発電用原子力設備に関する構造等の技術基準)に言う第3種
 管を使用していることが分かっている。しかし、これは第1種管を使用すべきところ、第1
 種管のただし書き、「外径が169mm以下」を適用し第3種管を使用していると思われるが、
 正しいか。もしそうだとすれば、経済優先、安全軽視と言わざるを得ない。第1種管にかえ
 る考えはないか。(>回答)

16.破断管には5cmの保温材が巻かれていた。保温材は温度勾配を緩やかにして、機器を保護
 したり、熱効率を上げる等の役目を果たすが、一方、原発の安全確保の考え方の一つである破
 断前前兆(LBB)の実効を失わせる。
(a)このことについてどう考えるか。
(b)主な配管のどこどこに保温材が施されているか(又は、どこどこが施されていないか。)。
(c)もんじゅ事故でも問題になった点でもある
  ウ)もんじゅ事故の後この問題をどう考えて保温材を続けていたのか。
  エ)今回の事故を承けてて今後この点にどう対処するのか。  (→回答)(>口頭回答)

17.切り取った破断片はどこどこに送られて、原因調査にあたっているのか。
 それについて中電の役割、関与はどのようなものか。(→回答)

18.原因調査の報告書について、もれなく提示されたい。(>コメント)

19.設置評価申請書では、今回のような事故は「ほとんど考えられない」とある。今回の破断
 についてどう考えるか。(>回答)

20.当該弁の位置については、現在の配管構造をとる限り高圧注入タービン配管との分岐点に
 近い位置にある方がよいのではないか。設計ミスと思うが見解を述べられたい。(→回答)

21.質問9Cについて、鳥瞰図を見る限り有効性が無いと思うが、どうか。(>回答)

22.1号機の運転室は、2号機と同一の部屋となっているのか。(→回答)

23.事故当時、運転員は運転室に何人いたか。
 (原子炉主任技術者は当然いたと思うが、確認する。何人か?)(→回答)

24.水漏れがあった制御棒駆動機構(CRD)は下鏡部のどこか。(→回答)

25.下鏡部の半径(下鏡部底部から側面円筒部までの高さ。圧力容器の半径ではない)は?(→回答)

26.当該CRDのスタブチューブの長さ(中心側・外側)、内径、厚さは?(→回答)

27.スタブチューブと圧力容器の溶接は工場溶接か現場溶接か。焼鈍は行っているか。(>回答)

28.スタブチューブとハウジングは現場溶接と思うがそれでよいか。焼鈍は行っているか。(>回答)

29.インコアモニタハウジングは直接圧力容器に溶接しているが、CRDハウジングではスタブ
 チューブを利用しているのは何故か。(>回答)

30.スタブチューブと圧力容器、スタブチューブとCRDハウジングの溶接入熱記録はあるか。
 あれば提出を求める。また、その入熱量は、計画量か。(>回答)

31.朝日新聞11/14朝刊で、「漏えい監視装置のデータを定期的に点検」とあるが、何日ごと
 に行うのか。(→回答)

32.圧力容器の水漏れが7月から始まっていたことについて、「他のデータとつき合わせること
 で」(朝日新聞11/15夕刊)確定したと言うが、流量計以外にもデータがあるならそれらデ
 ータを示されたい。(新聞にも一部出ているが、露点計の1999年、2000年、2001値のデー
 タも提示されたい)(→回答)

33.『原子力発電所の保安活動』P。-36、設備の運転不能時の監視(例)[BWR]以下にいく
 つかの系統の運転不能状態に対して「原子炉運転継続可能な日数」があり、高圧炉心スプレ
 イ系はあるが、高圧注入系はない。高圧注入系の場合、保安規定では何日間、原子炉の運転
 継続ができるのか。(>回答)

34.上記『保安活動』では、記載各系統で継続日数が10日となっている。その間、多重防護
 が弱体化する。10日とした配慮の内容は何か。(>回答)

35.前出の告示によれば、監視試験片は、母材について引張試験片で3個、衝撃試験片で12
 個を必要としている。この試験片は運転開始時に生涯トータル数を設置しておいて、各回で
 上記個数を取り出し検査するのか。上記個数を各回検査し、また元に戻すのか。毎回新しい
 試験片を入れて積算を一定基準で近似するのか。あるいはその他の方法で行うのか。(>回答)

36.1号機から4号機の圧力容器の脆性変移温度の推移を示されたい。(→回答)

37.脆性変移温度に関して言えば、廃炉の目安は何度であるか。(→回答)

38.11月14日の当会申し入れ書に対する回答をいただきたい。

<12/06 追加質問>

39.脆性変移温度はどのようにして出す(推定する/計算する)のか。
  (金属の脆性変移をどのようにして把握するのか)

  また、脆性変移温度とする点(温度)をどのようにして決めるのか。
  (何らかの特異点、または変異点、或いはある内容(要素or項目)についての一定数値以下
   又は以上の点(温度)をもって脆性変移温度とするのか)

40.同じように中性子照射量を試験片で知る方法は?

41.1号炉代替として知多火力が出動したことに関して、事故当日の17:02の知多火力の状態
 (例えばhotとかvery hotとか)から全出力に達するまでの系統司令室(?)からの全指示、
  知多火力のそれに応じて行った操作、出力変化を時系列で教えてほしい。

中部電力からの回答

「浜岡原発1号炉の2件の事故に関する質問と要望」に対する一部回答

1. 質問NO.2「破断事故で漏れた蒸気の量の件」

回答:約2トンと推定。

2. 質問NO.6 「破断部分の変更前・変更後の設計図と見取図の件」

回答:別紙1のとおり。

3. 質問NO.7 「破断両面の鮮明な写真とスケッチの件」

回答:別紙2のとおり。

4. 質問NO.8 「93年の設計変更での国への申請の件」

回答:本改造は、最高使用圧力、温度、材質等に変更がないことから国の許認可事項には該当しない。

5. 質問NO.9 「設計変更の理由の件」

回答:弁の上流と下流の温度差による熱膨張の違いにより弁のシート部からのリークを低減する改善策。

6. 質問NO.10 「当該弁の見取図の件」

回答:別紙3のとおり。

7. 質問NO.12 「当該弁の上流、下流部等の環境温度の件」

回答:測定していないので、データはありません。

8. 質問NO.14 「配管では一般に水を抜くことが常識との件」

回答:弁の上流と下流の温度差による熱膨張の違いにより弁のシート部からのリークを低減する改善策。

9. 質問NO.16 「保温材の件」

回答:主蒸気のような高温の流体が流れる配管は、周辺機器の保護の観点から保温材を用いている。これは、発電所内では、一般的なこと。

なお、保温材が用いられたとしても、漏えいがあれば発見することは可能。

10. 質問NO.17 「切り取った破断片の調査先の件」

回答:当社→(株)東芝に委託し、(株)東芝から関連施設にて調査。
   国→日本原子力研究所にて同様の調査。(クロスチェック)

11. 質問NO.20「当該弁の位置の件」

回答:弁は、機器の点検のために一般的の機器のなるべく近くに取り付ける。このため、当該余熱除去系凝縮配管系統も余熱除去交換機の手前に弁を設置。

12. 質問NO.22 「1号機と2号機の運転室の件」

回答:1号機と2号機の中央制御室は同一部屋。

13. 質問NO.23 「運転員の件」

回答:11月7日の事故当時、中央制御室には1号運転員3名、2号運転員2名、発電指令課長1名が在室。なお、現場に5名の運転員がいた。

14. 質問NO.24 「水漏れ部位の件」

回答:別紙4のとおり。

15. 質問NO.25 「下鏡部の半径の件」

回答:約2.3m。

16. 質問NO.26 「スタブチューブの長さ、外径、厚さの件」

回答:長さ→約200mm、外径→約200mm、厚さ→約20mm。

17. 質問NO.31 「漏えい監視装置データの定期点検の件」

回答:露点計、D/W内ローカルクーラードレン流量、サプレツションプール水温 → 1回/2時間

    床ドレンサンプレベルと機器ドレン排出量 → 1回/日

    格納容器内ガスと機器ドレンサンプの放射能 → 1回/月

18. 質問NO.32 「流量計以外(流量計も)データの件」

回答:別紙5のとおり

19.質問NO.36 「1号機から4号機の圧力容器の脆性遷移温度の推移の件」

回答:1号機 → 運転開始時 -18℃ 現在23℃

   2号機 → 運転開始時 -23℃ 現在6℃

   3号機 → 運転開始時 -40℃ 現在 -28℃

   4号機 → 運転開始時 -40℃ 現在 -36℃

20. 質問NO.37 「脆性遷移温度に関する廃炉の目安の温度の件」

回答:ありません。


【別紙1】


 変更前(斜線部分)
 変更後(白抜き部分)

 口径:150mm
 材質:STS410

(*破断した最上部のL字のほかに、もう一箇所下に下がった所にあらたにL字の段をつけている。これは支持金具の位置に関係しているようである。)

<中間報告 添付資料3.1-2(1/3)> 1号機 余熱除去系蒸気凝縮系系統概略図

蒸気圧力:約6.86MPa(約70kg/cm2)
蒸気温度:約280℃
 

左がA系、右がB系
配管材質:炭素鋼管
配管外径:約165mm
配管厚さ:約11mm

余熱除去系A系 余熱除去系B系

<中間報告 添付資料3.1-2(2/3,3/3)>より

余熱除去系 蒸気凝縮系(A)(B)配管図 ↑

【別紙2】中部電力及び原子力安全委員会のウェブページにアップされているので省略

【別紙3】

【別紙4】中部電力や原子力安全委員会のウェプページにアップされているので省略(位置はこちら)

<漏えい部位特定調査結果について>

【別紙5】画像を準備中(もうちょっと待ってね)


 

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