今年いちばんの蒸し暑さとなった25日、緊急の呼びかけにもかかわらず、12名の方が申し入れに集まってくれました。
しかし、いつも中電交渉で使う会議室には通されたものの、対応したのは広報部の3名と総務の1人。
静岡や全国の市民の声を代表して申し入れるのだからそれなりの対応を、と求めていたのですが、
結局はこの程度の扱いでお茶を濁されてしまいました。
また、いつものようにマスコミの同席は拒否。
この件では、中電交渉でも毎回押し問答となり、あまり進展もなく時間が潰れるだけなので、
今回はこれに時間を割くことはせず、終わってから記者の取材に答えるという形になりました。
朝日、中日、共同から取材を受け、ベタ記事ですが朝日新聞と中日新聞の今日の夕刊に掲載されています。
窓口になった私の仕事の都合上、1時間しか時間がとれなかったのですが、参加した方たちの浜岡原発の耐震
安全性に対する疑問と不信は尽きることがありませんでした。
やむをえず30分の延長で切り上げることになりましたが、みなさん物足りない思いをしていたと思います。(すみません)
それぞれ新聞やTV等をよく見ていて、今時点で柏崎刈羽原発で現実に起きたと分かっていることから、具体的に浜岡原発と結びつけた危険性をいくつも指摘していました。
私自身も、中電側の説得力の無い従来通りの説明や素人をごまかそうとする詭弁に、別途改めて浜岡原発と地震の問題を議論する場をつくる必要性を痛感しました。
以下にやりとりの一部を紹介します。
中部電力が18日にいち早く記者会見をして「浜岡原発の耐震性は確保されている。」「消火作業チームは万全である」というようなコメントを出したことについて、
まだ全容も分からないうちから安全宣言する、その姿勢には謙虚に教訓をくもうとする姿勢が全くなく、却って地元静岡の人たちに不信の念をいだかせていると指摘すると、
「私たちは別に今回のことを教訓にしないと言った覚えはなく、安全宣言をしたわけでもない。あの時点で起き
ている火災などに関して、地元住民の方々の不安を解消するために事実のみを発表しただけ」と言い訳しました。
しかし、自衛消防が万全の体制とは言うけれども、「火災と地震時の対応マニュアルは別々で同時発生に対応したものではない」「地震時は同時多発で火災でもトラブルでも起きる」「緊急時30分以内に駆けつけられる社員がいたとしても、自宅で怪我をし、道路が寸断し、津波が襲うという状態で駆けつけられる保証はない」と市民は反論。
今回これだけ想定外のことが起きていて、まだ分からないことも色々あるのだから、中電がやるべきことは強がりを言って取り繕うよりも、まずは安全のために停止すべきではないか。国の新しい耐震指針での審査結果も出ていないうえ、電力も国も今回の事態でそれまでの想定が甘かったことを認めざるをえない現実がある中で、他の原発サイトはともかく、確実に東海地震の襲来を受ける浜岡原発は「予防原則」の立場にたって止めるべきである、
これは、我々だけではなく多くの一般の消費者の率直な思いだ、と迫ると、
「皆さんはどうか分からないけれども、あれぐらいの大きな地震で柏崎刈羽で起きた程度の被害は我々の中では想定の範囲内」と中電は開き直りました。
これに対しもちろん市民側は猛反発。
「放射能が漏れることも想定内なのか」「ならば地元静岡で最初から東海地震でこれ位の被害はありうるから
ご承知おきくださいということを言ってきたのか、安全だ安全だとしか言ってなかったではないか」等々。
また、市民側が、中電は浜岡原発を止めようと思えば止められるはずだ、と提案すると、
「原発がないと電気は足りない。石油や天然ガス燃料の調達もそう簡単ではない。警戒宣言が出て原発を止める場合も”需給状況を勘案して”という条件つき。我々には電力の安定供給の義務がある。」と従来どおりの答え。
市民はすかさず「だったら、オール電化の宣伝をやめよ」「原発は今回また不安定電源だということが明かになった。経営的にもリスクだ」「ガスや水道だって安定供給の義務は同じ。でも渇水になればみんな水が無くても我慢をするのだ。緊急な時に電力だけそれができないはずはない。」「社会的な合意を得る努力をしないでそういうことを言うべきでない」と、これも次から次へ途切れることなく反論の嵐。
それから、中越沖地震後あまり日がたたない内に浜岡プルサーマルの大広告を出したことについて、「なぜあの時にああいう広告を打ったのか、あれは時期が時期だけに逆に神経逆撫でしたのでは」と言えば、
「地震とプルサーマルは別だから問題ない」という立場の繰り返し。
もちろんこれに対しても市民から反発の声があがりました。
・・・だいたいこんな具合に、中電は型どおりの回答と、たびたび不用意な発言をして、そのたびに市民側から様々な角度で批判されるという1時間半でした。
今回の話し合いで、ますます不安を募らせた方も多かったと思います。
こうした中部電力の過剰な自信と開き直りをもっと多くの人が知ったとしたら、
間違いなくもっともっと多くの普通の人が浜岡原発は止めるべきだと思うに違いありません。
(07.25 あんらく記)