2008年12月22日

浜岡原発1,2号機の廃炉について(コメント


      浜岡原発運転差し止め訴訟弁護団

1. 1、2号機廃炉について

 これまで、中部電力は1,2号機も耐震補強をして使い続けると言っていたわけで、廃炉はその方針の大転換となります。弁護団としても、廃炉は歓迎します。むしろ、決断が遅すぎたと言えます。

2.6号機増設について

 原告の中にはすべての原発の新設に反対との立場の方も、原発の是非はともかく、東海地震の震源の上の原発を止めて欲しいという方々もおられることと思います。

 仮に原発の必要性を認める見解に立ったとしても、まもなく戦後の日本で最大の地震である東海地震が襲うことが確実なプレート境界面の真上に原発を建設することは、原子力に関するリスクを減らすという立場からも絶対に避けるべきであることは疑いがありません。

 私たちの裁判で、双方申請のお立場で証言された入倉孝次郎氏も、これから原発を建設するのであれば、この場所は避けるべきであると証言されました。入倉氏は現在の国の原子力安全行政の中心にいる方です。そのような専門家が避けるべきと言っている場所への立地が国によって許可されるようなことはあってはならないことだと思います。


3.3〜5号機について

 3、4号機については、原告団・弁護団としては国の進めている新指針対応のバックチェック作業の中で安全性のないことを論証し、国の責任で閉鎖を決めてもらいたいと思っています。

 仮に、国が政治的に3,4号機の安全性を肯定したとしても、新指針と中越沖地震に基づいて明らかになった新知見によれば、3,4号機の安全性は否定されることが十分論証できると考えています。したがって、この訴訟で勝訴し、閉鎖に追い込みたいと考えています。

 5号機については、訴訟の準備と運転開始時期の関係から本件訴訟対象には加えていませんが、3,4号機同様に閉鎖が望ましいと考えます。


4. 1,2号機の廃炉が控訴審の審理に及ぼす影響について

 東京高裁の1,2号機についての和解打診は静岡地裁の原告敗訴判決が高裁に対して全く説得力がなかったことを満天下に明らかにしました。したがって、今回の廃炉決定には、東京高裁における原告団・弁護団の原判決に対する批判、そしてこれに応えた1,2号機についての東京高裁の和解打診の動きが大きな影響を与えていることは疑いありません。そして、1,2号機の廃炉が正式に決定され、廃止措置が受諾されれば紆余曲折は予測されますが、結果的には1,2号炉は訴訟の対象からは外れることになると思われます。今回の決定は、3,4号炉についての裁判所の判断にも大きな影響を及ぼすと思います。